渡辺隆建築設計事務所

BLOG

07.16.2008

芸術?

昨日はNHK「爆笑問題のニッポンの教養」東京芸術大学の後編。

芸術ってなんだ・・時間をかけて作品をつくって何になる?部屋の片隅に置かれていて誰かに伝
わるの?学生のつくった作品を言葉で説明できるの?・・・そんなの俺でも言える!などなど先週
に引き続き爆笑問題の太田さんからは批判的発言が。これに対し、芸大の宮田学長からスッキリ
とした答えは最後まで返ってきませんでした。

でも、今思うと、それが答えだったのかなという気もしています。

芸術はゆっくりとした大きな時間の中に置かれているように思います。評価に時間もかかりますし
時代が変われば、見る人が変われば、気持ちが変われば、見え方も変わってくるでしょう。そうい
うことを全て受け入れて、つくられるのが芸術かなと(裏返せば自分を信じてつくるしかない言える
かもしれませんが)。芸術をそういうものと考えると、今この瞬間に伝えたいことがストレートに伝わ
ったか?とか、この作品の社会的立場は?とか、そういうことばかりを先に考えていては芸術にな
りえないのかなと。対してメディアの言葉はその瞬間、大衆に対して正しく伝わったか?ということ
がすごく大事だと思いますし、そういう責任もあると思います。

今回の「爆笑問題のニッポンの教養」では、芸術的要素がありながらもそんなメディアの世界に身
を置く太田さんと、純粋に芸術の世界にどっぷり浸かっている宮田学長の間に、その辺のギャップ
があったように感じました。

じゃあ建築はどうなの・・・・・?

本日の音楽:Raconteurs [Consolers Of The Lonely] 01 Consoler Of The Lonely
ホワイトストライプスのジャックの別バンド。ホワイトストライプスのようにユニットではないので、すご
くストレートにロックバンドしている感じがします。カッコいいです。ホワイトストライプスのアルバムも
そうなのですが、なぜかいつも1曲目がお気に入り。

07.15.2008

勘。

日経アーキテクチュア巻末に「IN SIDE」というコーナーがあります。

「伊東事務所の秘書日記」が面白く、いつも読んでいるのですが(伊東豊雄さんの人柄や事務所
の様子が建築専門家でない秘書の目線で語られるのが楽しいです。ミーハーな気持ちで読んで
ます)、7-14号は大島健二さんのコラム「ココロニシミル巨匠の名言」がココロニシミました。

「建築は理屈じゃないんだ、勘ですよ」by吉田五十八。

大島さんは、お手軽うすっぺらデザイン建築、頭の固い理屈っぽい建築、どちらに対しても「建築
は理屈じゃないんだ、勘ですよ」という巨匠の名言を「シニカルなオチ」として使っているのですが
(大島さんの本「建築ツウへの道」も同じようなシニカル路線です・・・)常々「勘」磨きたいと思って
いるを私には大真面目に響いたというか・・・考えさせられまして。

巨匠のような天才的「勘」は無理としましても、敷地やお施主さんから感じとったことを素直に、よい
方向に表現できる「勘」を磨いていきたいものです。「勘」とは自分の持って生まれた感性と、積み
重ねた経験がミックスされたものでしょうか。そういう勘が上手に働いたケンチクは頭より手が先に
動いた生き生きとしたケンチクと言えると思いますし、最終的にちゃんと説明がつく(頭で考えた-コ
ンセプトがしっかりした)ものにもなるハズ・・・・。

本日の音楽:SmashingPumpkins [Mellon Collie And The Infinitesadness] 02 TonightTonight
最近再結成してますね。映画トランスフォーマーにも楽曲提供してます。そんなスマパンの全盛期。
激しいギターロックなのにビリーの声がちょっとかわいくてクセになるバンド。オリジナリティあります。

07.14.2008

私の映画(渡辺編)2。

■期待していなかったのに面白かった映画。
「クール・ランニング」
ジャマイカのボブスレーチームの話。三銃士と2本立てで上映されていました(三銃士がメイン)。
笑って泣ける映画です。
「フォーン・ブース」
コリンファレルが電話ボックスに閉じ込められ、受話器越しに脅迫される話。ほとんど電話ボックス
の中だけでストーリーが進みます(笑)。
「愛情呼叫転移」
中国のコメディー映画。重慶出張の時、テレビで見たのですが、中国語わからなくても面白かった
です。主人公が出会う女性たちが、みんな滅茶苦茶な性格なんですよ・・。出演している女優さん
がみんな美人です。

■近年見て印象に残っている映画(邦画)。(このところ日本映画の方がよく見てます)
「舞妓Haaaan!!!」
阿部サダヲ、面白すぎです。熱狂的な舞妓ファンを演じてます。
「天然コケッコー」
以前紹介しました。地味ですが心にしみる映画。田舎の風景が美しいです。
「キサラギ」
B級アイドル「如月ミキ」ファン5人が、如月ミキの死の真相を究明するストーリー。5人が集まった
1室のみでストーリーが進んでいく舞台のような映画。5人が順々に犯人と疑われる展開が面白い
です。

■近年見て印象に残っている映画(洋画)。
「トランスフォーマー」
車からのトランスフォームシーン、VFXがすごいです。日本映画じゃムリ?ストーリーは・・・・・・。
「トランスポーター2」
プロの運び屋。主人公が無敵です。無敵過ぎなので安心して鑑賞できます(笑)。最近D-LIVEと
いう漫画をお客さんから借りて読んでます。こちらも無敵のプロドライバーの話。とても面白いです。

■これから見たい映画。
「ノーカントリー」
トミーリージョーンズ主演の刑事もの。怖いみたいなんですが、公開時おすぎが絶賛していたので。
「カンフーパンダ」
予告編で流れている、動物たちのしなやかな動き(カンフー)に魅かれています。夏休み子供たちと
見に行きたい映画です。
「東京物語」
建築家のみなさんが多く取り上げている映画でしたので・・・一応見た方が良いかと(笑)。

本日の音楽:Nine Inch Nails [Downward Spiral] 05 Closer
映画セブンのオープニング曲。

07.13.2008

私の映画(渡辺編)1。

昨日の続きです。

■子供の頃見て今でも印象に残っている映画。
「グーニーズ」
子供の頃はアドベンチャーもの大好きでした。初めて映画館で観た映画です。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
娯楽映画の魅力が全て詰まってます。理屈抜きで楽しめるタイムスリップものでした。
「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」
ガンダムだからってバカにできません。ストーリーも設定も良く出来てます。ブライト艦長の感動の
名セリフあり(笑)。
「天空の城ラピュタ」
宮崎駿作品の中で一番好きです。アドベンチャーものですし空中都市や飛行船などの設定も良か
ったです。

■感動のヒューマン映画。
「ショーシャンクの空に」
私の一番好きな映画。エンディングの青い空と海 と白い砂浜。約束が果たされるシーン。最高に
気持ちいいです。
「フィラデルフィア」
エイズに感染した弁護士が偏見と闘いながら死んでいく悲しいストーリーですが、トムハンクスの
演技が素晴らしいです。泣きました。音楽もいいです(サントラは名盤ですよ)。
「アバウト・ア・ボーイ」
コメディー映画かもしれませんが・・・。アメリカ映画とは違う地味目な映像もいいですし、ヒューグラ
ントと男の子とのやり取りに感動します(こちらもサントラが素晴らしいです)。

■好きなSF?映画。
「ブレードランナー」
今のSFより世界観も映像もよっぽどスゴイ。未来を描いているのに臭ってきそうな(少しアジア風)
なテイストが、ありそうな未来だと感じさせてくれます(マトリックス中の都市もそんな雰囲気あり)。
「AKIRA」
はじめてみた時、大友監督の映像のこだわりがすごいと思いました。押井守監督もそうですがモノ
つくりに携わる人が好む「こだわり」「気合い」がある人ですよね。
「2001年宇宙の旅」
見るといつも眠くなるんですが、何度も見てしまいます。キューブリックは観客を突き放し、自分の
世界をストイックに追及しているような・・・全く媚びてません。難解?ですが少なくとも映像の美し
さは私でも解ります。
「ジュラシック・パーク1」
こんなにリアルに動く恐竜はそれまで見たことなかったです。感動しました。マイケル・クライトンの
小説もすごく面白かったです。

■後味悪いですが忘れられない映画。
「セブン」
ラストシーンも最悪。でも劇中のブラッドピット、カッコいいです。モーガンフリーマンも渋い。ダークな
映像も好きです。ナインインチネイルズの曲で映画が始まるのですがハマリすぎです。
「キューブ」
どうしてキューブの中に???何の説明もなく・・・。夢にでてきそうな映画。ルービックキューブ
のような構築物・その物体の動き、面白いです。・・・でも怖い。
「それでもボクはやってない」
痴漢に間違われた主人公が裁判で戦うストーリー。怖い話です。今の日本の現状を考えさせられ
ます。本当の真実と法律にのっとった上での真実・・。救われません。加瀬亮の演技が良いです。

さらに明日に続く・・・です。

本日の音楽:SOUNDTRACK [PHILADELPHIA] 01 STREETS OF PHILADELPHIA
ブルーススプリングスティーンの主題歌。心に染みます。

07.12.2008

建築家の映画。

「ディテール・ジャパン」7月号別冊は「映画の発見!」です。

表紙が映画のタイトルで埋め尽くされていて、その中から自分の好きな映画を探すだけでも、結構
楽しい雑誌です。

私、まだ買っただけで読んでいないのですが(字が多くて読むのが大変なんですよ・・・)、建築家
のみなさん(50人くらい)が好きな映画10本をあげてコメントしたりしています。
みなさんの10本を集計したベスト3は「ブレードランナー」「2001年宇宙の旅」「東京物語」。小津
安二郎監督の「東京物語」は見た事ありませんが「ブレードランナー」「2001年宇宙の旅」は私も
好きです。職種が似ていると好みも似るんでしょうか?それとも、この辺の作品を好きと言いたい
職種なのでしょうか?建築設計って。

その他では、黒澤作品、ヒッチコック作品、最近のものでは岩井俊二、押井守、北野武、リュック
ベッソンなど・・・が多く、ハリウッドやディズニー、ジブリ、ピクサー映画などは全然出てきません。
(好きな人もいると思うんですが・・・テーマが建築がらみだから???)どちらにしても、彼女や
家族には迷惑な好みですよね(笑)。

明日、私の好きな映画を少しピックアップしてみたいと思います。そんなにマニアックでないはず・・。

本日の音楽:SOUNDTRACK [MAN ON THE MOON] 06 MAN ON THE MOON(R.E.M.)
実在のコメディアンのお話。ジム・キャリーが熱演してます。

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